担当の立体物が欲しいか〜〜〜〜〜ッ!?
という訳で、先日あまりにも担当の立体物が欲しかったので、ねんどろいどの改造を実行して、なんとかかんとか、佐城雪美ちゃんと古賀小春ちゃんの両担当を立体化する事に成功しました。
やったね。
これをやるまで、立体物を作ったことが一度もなかった自分でも作れたので、もしかしたらノウハウ残しておけば他の、担当の立体物が欲しいPチャンたちのこう…参考になるんじゃないかと思ったので、ねんどろいど改造の手順というか、とりあえず自分はこうやったよ、というのを残しておきます。
手順
@パーツ集め
Aねんどろいどフェイスメーカーによるお顔の作成
Bパーツの造形
C色塗、仕上げ
大まかな手順としてはこの4工程になります。
一個づつ見ていきましょう。
@パーツ集め
既存のねんどろいどとにらめっこして、「この前髪、担当に似てるんじゃないか…??」というのを延々とやり続ける作業です。正直、一番根気のいる作業です。ただ、パーツの山から担当を探していく作業なのでまあ、楽しいといえば楽しいです。(グル目)
ねんどろいどを確認するには、もちろんグッスマの公式HPに行くのが一番早いです。全種類載ってますし。
しかし、グッスマの公式HPはお顔しか載っていないので、全身も一緒に確認したいなあという時は、
Amazonで「ねんどろいど」と検索すると、全身を一覧で確認できます。
また、ねんどろいどをパーツ単位で売っているアニホープさんも一覧性に優れています。
ねんどろいどを全身で見るのと、パーツ単位で見るのとでは結構印象が違ってきますので、いろんなサイトで確認してみるのが良いと思います。
ゆきこはの作成で言うと、雪美ちゃんはハイスコアガールの大野さんの色変えのみで完成しました。しかし、この例はかなり特殊な例です。
通常は複数のパーツを組み合わせる必要があります。小春ちゃんで言えば、前髪はニャル子さん、後ろ髪は電車むすめの鷹野さん、服はガルパンのみほさん、スカートは棗鈴さん、足はこれまたガルパンのみほさん…と、四つのねんどろいどからパーツを取っています。
雪美ちゃんパーツ
小春ちゃんパーツ
ざっくりとねんどろいどは前髪、後ろ髪、ボトムス、トップス、足と5パーツに分けられるので、全部違うキャラからとると、5つのねんどろいどが必要、ということになります。まあ、キャラによって値段にばらつきはありますが、ねんどろいどは1つ2000〜4000円位するので、合計は…という感じです。カスタマイズには正直、お金がかかります。
前述のアニホープさんやメルカリ、ヤフオクなどでパーツで売ってる場合もありますので、そのあたりも上手く活用すると良いと思います。なるべく、予算抑え目で行きたい方はお店毎の値段を比較することも大事です。
最悪なのは、頼んだはいいけど、実際に合わせてみたら意外と違和感があった…という場合ですが、これは、もう「起こるもの」と考えてください。無駄パーツは出したくない…だしたくないけど、出るときは出る。そういうものです。実際、私も最初は小春ちゃんの制服部分をダッフルコートで表現しようとして消失長門さんを召還しましたが、結局使わず終いでした。
Aねんどろいどフェイスメーカーによるお顔の作成
お顔部分です。
既存のパーツでもお顔の表現はできますが、せっかくグッスマさんがねんどろいどフェイスメーカーという神機能を用意してくれているので、ここはカスタムして作りたいところです。お値段もお顔二つセットで1500円ほど、とぶっちゃけ破格です。サービス開始当初は作成から実際の発送まで3週間とか掛かっていた時期もあったようなのですが(公式HPには「ご注文完了後、14営業日以内に発送いたします」とある)、私が頼んだときは火曜日に作成したその週の金曜日には発送、土曜日には手元に届きました。
基本的な使い方、作り方は公式HPに載ってるので、それを読んでください。ここでは、載ってない部分で補足したいことをいくつか書きます。
まず、「補足線は引いてあるけど、結局出来上がりどんな感じなんだよ!?」です。平面上で作成したお顔と立体で出てくる実際のお顔には若干の差異は当然あるんですけど、それはそれとしてどんな感じに「変わる」のか教えてほしかった…。ので、自分の作ったお顔の作成上の画面、正面、横を載せておきます。
ジト目
この中では通常系のお顔
にっこりお顔
出来上がりイメージはメーカー上の画像に比べて「丸く」なります。それに伴って、それぞれのパーツが若干後ろに引っ張られるような感じになります。また、横から見ると分かりますが、目の部分がくぼみ、鼻と口が一体化したように膨らむことで凹凸のある横顔になります。よく「のっぺりした感じになる」という表現が見られますが、個人的にはあまりのっぺり感は感じませんでした。
お口や鼻がプリントになるので、製品版のように口の部分が凹んでいなかったり、鼻がとんがってなかったりするのですが、横顔をまじまじと見ない限り…許容範囲ではないでしょうか。じーっと横顔を見てるとたしかにムーミン感はありますが…。
目を若干離し気味にして作成するとねんどろいど感がでます。
あとは、ぷちデレラを参考にするのが良いと思います。ぷちデレラはアイドルをぐっとデフォルメ化したデザインなので、そこで残ってる特徴というのはアイドルを表現するのに大切な要素であることが多いです。雪美ちゃんで言えば、「若干タレ目なところ」や小春ちゃんで言えば「パッチリとした二重まぶた」などです。
あと、「顔の色は結局なにがいいのか?」です。フェイスメーカーは神機能なので、アップデートによって現在顔色が三種類選べるようになっています。ピーチ(従来色)は基本的な肌色です。ほとんどのキャラはこれでよいと思います。クリーム(新色)は色白系、シナモン(新色)は色黒系です。
メーカー上の肌色だと、ピーチがかなり色黒く見えますが、実際のパーツでは色の印象がまったく違います。むしろ、クリームが「白すぎる」印象です。
クリーム雪美ちゃん。白い。
ピーチ雪美ちゃん。血色が良い。
今回、雪美ちゃんは色白なキャラなので、クリームを選択しましたが、ぶっちゃけやりすぎな位「白い」です。アルビノ感がある白さです。輝子ちゃんや鷺沢さん、塩見さんやこずえちゃん、イヴを作りたい方はクリームを選んでもよいと思いますが、「色白寄り…かな?」と思う位のキャラなら素直にピーチを選ぶべきだと思います。
今回、シナモンは使ってないので印象で語ってしまいますが、さすがにナターリアやライラさんは採用してもよいと思います。クリームの振り切り感を見ると、かなり黒い感じで仕上がってると思いますが、この二人をピーチで表現するのはかなりキツイです。
ただ、色白すぎるかな…と思った雪美ちゃんも、なんだかんだでクリームの方が「キャラっぽさ」を出せるので、画像を見比べて検討してみてください。本当はクリーム、ピーチ、シナモンの間にもう一段階くらい色に変化があると選びやすいのですが…。お願いしますよ、グッスマさん!
Bパーツの造形
ここから先はいろいろな器具や道具が必要になってきます。自分の場合は「秋葉原工作室」という、道具を貸してもらえる場所に行き、作業をしました。道具の相談やエアブラシを使った塗装の指導をしてもらえます。
ただし、「教室」ではないので「教えてもらえる」場ではありません。もちろん質問には答えてもらえますが、「自分はこうしたいが、なにを準備すればよいのか」というように「自分がやりたい作業」を明確に頭に入れておく必要があります。「どうすればいいか分からない」だと、かなり厳しいです。道具はすべて貸してもらえるので、選定したパーツのみを持っていけばOKです。
さて、「造形」とはいうものの、基本的に服や髪型の作成は最初のうちはハードルが高いので回避した方が良いと思います。はっきり言うとキャラの認識で最も重視されているのは「色」なので、近い造形のパーツをキャラの色で塗ればかなりそれっぽくなります。今回は「初めて造形する人」をターゲットにしているので、無理はお勧めしません。
大野さんの色替えした雪美ちゃんも、かなり「それっぽく」見えると思いますが、実際には腰からお腹の部分の造形がかなり異なっています。
スカートのフチのレースや、絶対領域もありません。しかし、キャラっぽさを求めるならこれでとりあえずは、初回は十分だと思います。
まじまじ見比べられちゃうとやっぱり違いはあります。
じゃあ、造形ってなにするの?という所ですがこれは「前髪パーツと後ろ髪パーツの接合」です。ねんどろいどは異なるキャラの髪パーツに互換性はありません。顔パーツのすげ替えは可能ですが、別の前髪と後ろ髪の間には隙間が空いてしまいます。この隙間をパテと呼ばれるねんどのようなもので埋めてあげます。
ニャル子さんの前髪と鷹野さんの後ろ髪。パーツが噛み合わない。
なので、この工程は雪美ちゃんの様に前後の髪パーツを同じキャラから取った場合は必要ありません。
まずは適当にモリモリします。パテは時間が経つと固まりますので、大きくはデザインナイフで削りながら、形を整えるときは目の粗いやすりをかけて望む形に変えていきます。頭頂部は基本的に前後パーツが重なるように隙間を埋める感じです。横髪の流れは、もともとの前髪パーツと後ろ髪パーツの接合を参考にしながら、現在の前髪と違和感が無いように髪を「造形」していきます。
モリっとパテを盛ります。
こんな感じで溝が埋まるようにパテを削っていきます。
横がわ。よく見ると一番後ろ髪寄りの髪束がグニャってるのが分かる。作ったところです。
「無茶言うなや」という感じに聞こえるかもしれませんが、この造形は何度でもやり直しが効く上少しずつ盛って削って盛って削ってを繰り返すことが出来るので、時間をかければ必ず理想の造形に仕上げることができます。
小春ちゃんはもともとニャル子さんの長いもみあげに使われていたパーツを短く切ってシャギー部分に移植しています。使えそうなパーツがある場合は捨てないで取っておくとよいでしょう。
もみあげの先端部分だけを残して、
シャギー部分に移行。接着剤で止めて位置を決め、パテで固定。
ボリュームアップ後。違いが分かりにくいけど、耳がシャギーで隠れている。
形が整ってきたなと思ったら、目の細かいヤスリに変えてパーツがスベスベになるまで磨いてきます。ここでデコボコが残っているといわゆる「泥人形」感が出てしまいます。綺麗な塗装に仕上げるためにも、ここのパーツのやすり掛けはしっかりと行いましょう。ただしやりすぎてパーツが削れすぎないようにしましょう。
C塗装、仕上げ
パーツの造形が終わったら次は塗装です。塗装は基本的に3工程に分かれます。
下塗り(サーフェイサー吹き)
↓
色塗(エアブラシ、筆)
↓
保護(トップコート)
「下塗り」は、「サーフェイサー」と呼ばれる塗料を塗る準備をする膜の様なものを吹く工程です。
これを行うとパーツが真っ白になります。サーフェイサーは、専用の缶スプレーやエアブラシでも吹くことが出来ます。エアブラシで吹く際には溶剤とサーフェイサーを「いい感じ」にブレンドしなければなりません。慣れないうちは市販のサーフェイサー缶で吹くのが良いかもしれません。(ただまあ、やらないと慣れないんだけど…)
サーフェイサーで吹く前に、「マスキングテープ」で「塗装しない所」を保護する必要があります。
黄色い部分がマスキングテープが貼られてる所。奥の白いニーソが雪美ちゃんの足。
サーフェイサー吹き後。真っ白。
足のモモの部分とかです。この雪美ちゃんの足で言えば、最初は白のニーソだったのを黒のニーソに変えたかったので、モモの部分のみマスキングテープで覆いました。靴とニーソ部分は真っ白になった、という事です。そんなマスキングテープ処理を仕上がりをイメージしながらやっていきます。
話が前後してしまいますが、Bのパーツの造形部分はパテが固まる待ち時間が結構あるので、並行してマスキングテープの処理や後述の塗料の選出を進めておくとよいと思います。
「色塗」はその名の通りです。
ただ、色の選出はかなり大変です。現実世界にはスポイトが無いので、目で見て判断するしかないのです。個人的に、髪の色にはこだわりたいところです。パッケージのやふたの色だけでなく、塗料のビンを振って、その裏蓋についた「色」を確認するなど、実際の色を見て確かめてみてください。色の選定はかなり大変です。パーツ選定の次くらいにキツイと個人的には思います。
髪色にグラデーションを付けたい場合はベースになる「濃い色」とグラデーションを掛ける「薄い色」を選定してください。
参考までに、佐城雪美ちゃんと古賀小春ちゃんに使用した塗料を貼っておきます。「フレームアームズカラー」はもともと美少女用を想定しているためか、フィギュアとの相性が良いように感じます。
※実際にはアイアンブルーを使用せず、水性ホビーカラーのコバルトブルーを使用しました。
色を選んだとはあとは、エアブラシでブシューと吹いていくだけです。
髪色以外はベタ塗りでよいと思います。髪色に関しては濃い色で色付けをした後に薄い色を全体的になじませるように吹いて下さい。場所的には、後頭部は上と下の二か所に横に流す感じ、前は前髪に横に流す感じ、です。
前髪にばあーっとグラデ用の薄い色を吹く。
後ろ髪は上と下の二か所。
ただし、「色の違いを出さなきゃ」と思って吹き付けすぎるのはNGです。あくまでもほんのり色の差異が付いているだけでも十分成功です。立体物は二次の絵と違って光の加減で勝手に色の濃淡が出るため、グラデを掛けなくても十分立体感が出ます。(立体だし…)
マスキングテープは塗りの段階で貼ったりはがしたりしないといけません。パズル的要素があります。
出来上がりの足。モモは残して靴と靴下にサーフェイサーを吹き、塗装。
雪美ちゃんの足で言えば、まずモモ以外にサーフェイサーを吹いた後、靴は赤くしたいので、次にグレーを吹くときに「モモ」と「靴」をマスキングテープで覆います。そしてグレーを吹いたあとはニーソとモモの部分を隠して靴の部分に赤を吹く、といった感じです。
ただ、細かい部分は筆を使っても良いと思います。雪美ちゃんもリボンと靴は筆で塗りました。ただ、筆は難しいです。めちゃくちゃムラが出来ます。本当に細かい部分だけにして、基本的にはすべてマスキングテープとエアブラシで仕上げた方がよいと思います。
保護は塗装の保護です。塗装面をむき出しで完成にしてしまうと、ほんの少しの擦れであっという間に塗装が剥げます。必須だと個人的には思います。保護には「トップコート」という仕上げ用の透明な塗料(?)を使用しますが、その際に「つや消し」を選ぶと塗料の無駄なテリが消え、ねんどろいどっぽいマットな感じに近づきます。(マットになるとは言ってない)
塗装前。
塗装後、トップコート吹き前。テカテカしてる。
写真の色味もあるけど、テカテカ感消えてます。
トップコートも、サーフェイサーと同じくエアブラシで吹くタイプと缶スプレーで吹くタイプがあります。これまた同じようにエアブラシは溶剤とのブレンドが必要なので、最初は缶が良いと思います。
とりあえず、ざーーっと書いてみました。なげーよって感じだと思うので、気になる箇所だけ見るなどしてください。分かんねーってところありましたら、ツイッターで聞いてもらえれば、分かる範囲でリプします。担当の立体物欲しい気持ちは、良く分かりますので…。
それでは、みなさまの元に担当ねんどろいどが来てくれることを願って…。
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